最初の13体を組み終えて

最初の13体を組み終えて

 

そのうち4体は衣装を待って待機中(未放流)ではあるものの、
組み上げ方を再度ご指導頂いた前回の人形教室(2019.4.16)から今日までに、

シスター3体
妹3体
M夫人1体
恋月姫先生に初めて絵付けを教わった2体
プチ・トゥーランドット1体
お母さま2体
母1体

計13体

のビスクドールを組み上げました。

実際はそれまでに、
13体分より遥かに多くのパーツを試作していた為に出来た事ですが、

私はなにしろ、ビスクドールを完成させるのも初めてなら、
人に自分の作品をお届けするのも初めてだったものですから、
1から10まで全てが、ことごとく新しい体験でした。

正直、お人形のリクエストをお受けした時点では、
いずれ作品を梱包して発送するのだという事さえ、
全くイメージできておりませんでした

お人形が完成してから、ようやく
「ああそういえば、ビスクドールって
どうやって梱包して郵送すれば良いのかしら??
手渡しならともかく、普通に宅急便での配送に耐えうる梱包とは???」
と考え始めて、箱や緩衝材を探してみたり。

本業の方でも、結構「走りながら考える」タイプですので、
私らしいといえば、私らしいイキサツですが。。。

その過程で私が1番衝撃を受けたのは、
人それぞれ、人形に求める役割や好みが、
全く違った事です。

もちろん、色々な好みがあるのは当然だと思うのですが、
妹用のお人形2」で触れた以外にも、

「そうは言っても、焼き歪みが少ない方が良いのは、間違いないわよね?」
「より左右対称に近い方が良いのでは?」
「条件的には、こっちのヘッドの方がリクエストに近いはず」
「少なくとも、このヘッドだけは選ばれないでしょうね・・・」

という私の思惑など、
いとも簡単に外れてしまうのです

ある人が選んだお人形が、
ある人にとっては魅力的ではない。

つくづく、お人形は、
何をもって「出来が良い」と評されるのか、
分からないものと感じました。

少なくとも今の私には、全く分かりません。

ただ1つ得た認識としましては、
最初から行き先が決まっているお人形は、
持ち主が愛着を感じられる子に仕上がる方が、
持ち主とお人形の双方にとって良いであろう点です。

ですから、リクエストには、
私より持ち主の好み最優先でお応えしたい所存ですが、

いくら意見を聞いたところで、お人形に関しては、
人それぞれ全く見解が異なる事を「体感」しましたので、
やはり、とことん自分の好みを追求して行くのみですね

とても不思議でしたが、
我(が)を失くして、
リクエストをお聞きすればするほど、
自分が作りたいイメージや世界観が
かえって、どんどん鮮明に広がっていったのです。

私にとって、これはとても貴重な経験でした。

逆説的ではございますが、
完全に人の意見に従う作業が、
実は、自分が本当に作りたいものの模索にも繋がるようでした。

現在試作を重ねている1つ目の原型は、
反省点・改善点だらけの処女作ではございますが、
日々勉強になります。

 

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